毎週日曜日の朝、わが家ではちょっとした恒例行事があります。
夫と9歳の長女、4歳の次女が新聞を広げ、間違い探しやクロスワード、迷路に夢中になる時間です。
「ここが違うんじゃない?」
「あと一つ見つからない!」
「この言葉ってどういう意味?」
そんな会話がリビングから聞こえてきて、私はその様子を微笑ましく眺めています。
今朝ふと、「どうして日曜日の新聞には、クロスワードや間違い探しが載っているんだろう?」と疑問に思いました。
調べてみると、日曜日は平日よりもゆっくり過ごす家庭が多く、家族みんなで楽しめるコンテンツとして掲載されていることが多いそうです。
なるほど、と納得しました。
でも、わが家の様子を見ていると、それ以上の価値があるように感じます。
家族が同じものを見る時間
私は心理学を学んで、「共同注意(きょうどうちゅうい)」という言葉を知りました。
共同注意とは、大人と子どもが同じ対象に注意を向け、お互いに気持ちや考えを共有することです。
言葉の学習やコミュニケーションの獲得に非常に重要で、社会性や言語コミュニケーションの発達に決定的に影響してくると言われています。
例えば、絵本を見ながら指を差し合ったり、
「あそこにワンちゃんがいるね。」
「あ、本当だ!」
そんなやり取りも共同注意の一つです。
共同注意は乳幼児期の発達でよく取り上げられますが、私は子どもが大きくなっても、日常の中で育まれ続けるものだと思っています。
新聞の間違い探しやクロスワードも、その一つではないでしょうか。
・語彙が増える
・推論する力が育つ
・相手の考えを聞く力が育つ
・一緒に何かを楽しむ安心感が積み重なる
親子が同じ紙面を見ながら、一緒に考え、言葉を交わす中で、自然にこんなことが起こっています。
「教える」ではなく、「一緒に考える」
これのいいところは、誰かが先生になる必要がないことです。
大人も「あれ?どこだろう?」と探し、子どもも「あった!」と得意げになる。
時には子どものほうが先に見つけることもあります。
だからこそ、そこには対等な対話があります。
新しい言葉を覚えたり、考える力を育んだりするだけではありません。
「一緒に楽しむ」という経験そのものが、親子の信頼関係を少しずつ積み重ねているように感じます。
子育ては、特別なことだけではない

子どものために何かをしてあげようと思うと、習い事や教材など、特別なことを考えてしまいがちです。
もちろん、それらも素晴らしい経験ですが、子どもの成長は、案外こんな何気ない日常の中にもたくさん隠れているのかなと思います。
家族で新聞を囲みながら、
「こうかな?」
「違った!」
「もう一回やってみよう。」
そんな何気ないやり取りが、考える力や言葉を育み、家族の思い出にもなっていく。
そう考えると、日曜日の朝の新聞には、ただの脳トレ以上の価値があるように思えてきます。
家族の対話を支える「環境づくり」
こうした時間を過ごしながら、ふと思ったことがあります。
もしもリビングのテーブルの上がモノで溢れていたら、新聞を広げることはできなかったかもしれません。
心地よく片づいたリビングだからこそ、家族が自然と一つの場所に集まり、対話が生まれるのだと感じます。
親子の豊かな対話を育むためには、特別な教材を用意すること以上に、まずは家族が自然と集まれるような「環境づくり」が大切な土台になるのかもしれません。
忙しい毎日の中だからこそ、ほんの10分でも、家族で同じものを見て笑い合う時間を大切にしたい。
そんなことを、日曜日の新聞が改めて教えてくれました。
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